近年の繁忙期が早まっているとされる空室対策の方法として、今回は物件の差別化をどのように進めればよいか、間取りや設備、家賃などを中心に、入居者が求める重要項目を確認していきたいと思います。
「こんな部分に注目している」というポイントを知り、具体的に空室対策へ活用していきましょう。
▼部屋の広さ・間取り
巣ごもり生活により、お部屋で過ごす時間が増えたことから、従来よりも部屋の広さ、間取りの快適さを重視する傾向が高まっています。単身者、ファミリー問わずキッチンを使う機会が多くなり、広さが確保されてLDKのつながりもある解放感を感じるキッチンレイアウトが好まれています。
リモートワークに対応できるワークスペースがあることも、家賃条件にかかわらず重視されています。
LDKの一角に造り付けの作業カウンターを設置するのもおすすめですが、気軽に机と椅子が置ける空間を確保できるようにあらかじめ間取りに取り入れるとよいでしょう。
▼キッチンは機能性、お風呂は快適度を重視
単に住宅設備を交換しただけでは、「差別化」といえるほど物件アピールの効果が見込めるとはいえないかもしれません。
物件検討者のニーズをみると、キッチンはコンロの種類、作業台の広さ、収納力、シンクスペース、換気扇仕様など実際の家事を想定した部分を重視しています。
また、お風呂は浴室、浴槽の広さや窓の有無、シャワー機能、追い炊きの有無など、ある程度の広さを求めていることや入浴の快適性を重視していることがわかります。
リフォームを検討するなら既存のスペースを広げてサイズアップを図るなど差別化できる計画も取り入れてみましょう。
▼家賃条件よりも広さや設備の充実度が優先
お部屋の快適性が高い物件に対しては「多少家賃が高くとも検討したい」という考えを持っていることが調査により明らかになっています。
ニーズに合うお部屋づくりに対応した分、家賃を値上げしたとしても、物件が魅力的であれば検討してもらえるというわけです。従来のように、内装だけをリニューアルする、既存スペースのまま水回りの交換をするというだけではなく、今のニーズに合う戦略的な空室対策を検討しましょう。
▼暮らし方のイメージを上手に伝えることもポイント
暮らし方のイメージが伝わりやすいように、家具・家電などを配置したホームステージングで、イメージ画像としてアピールする方法も有効です。ワークスペースをどのように配置するかなど、間取りが一目で伝わると記憶に残りやすく決まりやすくなるでしょう。
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