<基礎編>に引き続き、実際にホームステージングを行う際のステップとポイントについて説明します。
▼準備
①現状把握
ステージング対象となる部屋を決め、現場に入り現状を確認します。部屋の長所、短所を洗い出し、どの様にステージングするかをイメージします。
②ターゲット設定
入居して頂きたいお客様のプロフィールを明確にします。この部屋がどんな人に住んで貰いたいか明確にしましょう。これはステージングの大事なポイントです。設定に当たっては地域の需要に詳しい不動産会社に意見を聞きましょう。
③予算設定
ステージング予算を設定します。目安は家賃の1か月分です。
④基本プランの作成
部屋のレイアウト図に備品を配置して基本レイアウトを決めます。 初めての場合はニトリのコーディネートブック(店頭にて無料入手可)、IKEAのカタログ、壁紙メーカーのカタログに載っているコーディネート写真を参考にすると良いでしょう。 プランの作成はまずフォーカルポイントを決め、そのフォーカルポイントを優先的にレイアウトを決定します。 (フォーカルポイントは<基礎編>を参照)
また、作成に当たってはインテリアの4原則を参考にして備品類を選択しましょう。
⑤備品購入
基本レイアウトを元に備品購入します。インターネットでも注文できますが、写真と実際のイメージが異なる場合がありますので、出来るだけお店に行き、現物を見ながら購入するようにしましょう。
お店に行くといろいろ目移りして余分なものを買ってしまうことがあります。その際は、最初に設定したターゲットの嗜好に合うかどうかを考慮して決めましょう。
▼設置
①清掃
ステージングをする前に部屋の清掃をしましょう。ステージングを施すと逆に部屋の汚い部分が際立ってしまい、逆効果になる場合があります。また、内見の際に通る共用部もきれいにしておきたいものです。
②電球、スイッチプレート、コンセント交換
玄関や洗面化粧台、浴室などの電球、コンセント/スイッチプレート、引き出しの取っ手、換気扇、流し灯の引き紐などを交換しましょう。
③備品設置
レイアウト図を元に備品を配置します。終わったらお客様になったつもりでエントランスから部屋をチェックします。写真を撮って全体のバランスをチェック、修正します。
④POP貼り
備品を設置したら、POPを貼って部屋の良さをアピールしましょう。物件の魅力を端的に伝えることができます。
こうしてステージングが完成しました。
▼ステージング後にやるべきこと
①写真撮影
インターネットでの募集は写真が決め手になります。明るく、広く、清潔に見えるような写真を撮影しましょう。撮影が苦手な場合は、プロのカメラマンに依頼するのも一つです。カメラマンはWebサイト「くらしのマーケット」なで検索できます。
②不動産会社への働きかけ
ステージング後は不動産会社の担当者に部屋を見て貰いましょう。そしてポータルサイトの掲載写真の差し替えを依頼します。
▼最後に
ステージングの他にもいろいろな空室対策がありますが、対策して空室を埋めても短期で退出されてはかけた費用が無駄になります。やはり長期入居がオーナーとしては目指す姿だと思います。
その意味では満室になってからが空室対策のスタートと言えます。是非、入居者の満足度を向上させて安定した賃貸経営を継続できる様心がけましょう。
不動産オーナー 加藤茂助
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