賃貸物件の共用部で、コストが気になるもののひとつに照明設備があります。電気代の値上げが続いている中、少しでも節電したいところですが、エントランスやエレベーターホール、廊下や非常階段、外部回りなど昼夜問わず点灯しなければならない箇所ばかりです。
そこで今回は、ランニングコストを削減する方法として有効な「照明器具のLED化」について、メリット・デメリットや照明器具を交換するときのポイントなどについてご紹介します。
▼LED化のメリット
▽電気代が削減される
電気代の削減はLED照明に交換する大きなメリットのひとつです。従来の蛍光灯や一般電球の消費電力と比較すると、約1/2~1/10程度となり、共用部の照明のように常時点灯している場所では、コストに大きく影響します。
▽器具交換のサイクルが少ない
LED照明は消費電力の少なさに加えて、寿命も長くなります。蛍光灯が約12,000時間の場合、LED照明は約40,000時間程度の寿命となり、器具交換のサイクルが少なく、管球交換などのメンテンナスにかかるコストの削減が期待できます。
▽明るい照明に交換できる
防犯上明るさが足りないと感じていた既存の照明を、LED照明に交換すると消費電力を抑えて明るさを増すことができます。周囲の物件より薄暗い印象を与えていると、それだけで入居率にも響きかねません。安全・安心な物件づくりに役立つでしょう。
▽虫対策で共用部が清潔になる
LED照明は虫が寄りにくいという特徴があります。LEDの光には紫外線がほとんど含まれておらず、虫が好む光の波長をほとんど放出しないためです。物件の見た目に関わりますので、虫対策としてもLED照明は有効な対策です。
▼LED化のデメリット
▽器具交換の費用がかかる
器具交換のための初期費用がかります。しかし、この先の電気代やメンテナンス費用の削減を考慮するならば、メリットの方が大きい可能性が高いでしょう。
今はLED照明の技術も向上し種類も豊富になったことから、器具の価格も初期に比べて手頃になっています。特殊な照明に関しては、従来の蛍光灯より割感はありますが、LED照明の寿命を考えれば費用対効果は十分にあるのではないでしょうか。
▼LED取り換えのポイント
▽建物の雰囲気に合うデザイン
せっかく交換するなら、デザインや灯りの演出にも配慮して物件の雰囲気に合うように計画しましょう。防犯上で必要な箇所はもちろん、エントランスを明るくしたり、植栽や外回りをライトアップするだけでも印象がガラリと変わります。
LED照明の交換で維持費のコスト削減と入居率アップに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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