top of page

騒音トラブルが原因の退去 その内容と対処法について

 賃貸住宅では、さまざまな騒音トラブルが発生します。音がうるさいと感じるかどうかは人や内容によって違いがあるため、単純に苦情が出たからと言ってすぐに退去してもらうことはできません。

 今回は、起こりやすい騒音トラブルと、それについてどのように対応していくべきかを考えていきます。


▼起こりがちな騒音トラブル

 TVの音量や笑い声、赤ちゃんの声や子供の走る音といったもの、大勢が集まって宴会をしているときの声、洗濯機などの電化製品の音など、さまざまなものが騒音トラブルとなります。また、隣の部屋や上下階の夜間の生活音や振動が気になるといった場合もあるでしょう。


▼騒音トラブルがきっかけで退去になることも

 家具を動かす音や電化製品の音など、いわば常識的な音の範囲であっても、入居者によってはそれを騒音と感じることがあります。

 人によって音への敏感さが異なるので、誰かが騒音だと感じたからといってその音を出している人をすぐに退去させることはできません。あくまで客観的に「度を超した騒音である」と判断できない限りは、退去させることは難しいでしょう。

 例えば、「騒音が原因で入居者の大半が退去した」「毎晩深夜に大音量で音楽をかけている」「週に何度も大勢で集まって騒いでいる」などの事実があり、かつ、管理会社やオーナーが何度注意をしても改善されないといった状況であれば、退去を求められる根拠となります。


▼騒音の苦情へは共感と事実の確認を

 音の感じ方が人によって異なるとはいっても、「それは生活音の範囲なので我慢してください」と言ってしまえば、苦情を出した住人の理解は得られず、退去につながるかもしれません。苦情を受け止める上で重要なのは、相手の感情を理解すること、そして客観的な事実を確認し正確に伝えることです。

 あくまでも客観的な判断をすることが重要ですので、事実確認なしに苦情を鵜呑みにして音の原因となっている入居者に注意をしにいくのも避けるべきです。

 騒音かどうかを客観的に判断するには、騒音計を用いて実際に音の大きさを計り、それが常識を逸脱したものなのかを確認するとよいでしょう。

 騒音に該当するものであればその入居者に注意を、生活音の範囲であるならば苦情を出した入居者に客観的事実とともに理解を求めることをおすすめします。

 入居契約の際には常識の範囲の生活音は許容してもらうよう、管理会社から話してもらうようにするなどといった工夫も併せて行うと良いでしょう。

閲覧数:0回

Comments


bottom of page