駐車場経営で土地活用①駐車場経営のメリットと注意点
- 賃貸経営TIMES

- 6 時間前
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土地を所有しているものの、うまく活用できていないという方は多いのではないでしょうか。アパート経営を検討してみたものの、初期投資が大き過ぎてリスクが気になり、一歩を踏み出せなかったケースもあるかもしれません。そのような場合に次の選択肢として検討したいのが「駐車場経営」です。

▼駐車場経営とは
駐車場経営とは、所有する土地を月極駐車場やコインパーキングとして貸し出し、収入を得る土地活用の方法です。交通量のある立地や住宅地であれば、狭小地や変形地でも収益を上げられる可能性があります。
駐車場経営の方式は、大きく「個人経営」と「一括借り上げ」に分かれます。個人経営は自分で契約や管理を行う方式であり、月極駐車場に多くみられます。もう一方の一括借り上げ(サブリース)は、運営会社に土地を借り上げてもらい、その運営会社から毎月賃料を受け取る方式です。コインパーキングに多く、運営会社が経営や管理を担います。
▼駐車場経営に向いている土地
それでは、どのような土地が駐車場経営に向いているのでしょうか。
月極駐車場であれば、比較的条件の悪い土地でも始めやすいことが特徴です。住宅地や駅から離れた郊外でも、車の利用がある地域であれば、長期的な契約を獲得できる可能性があります。
一方、コインパーキングであれば、短時間利用が多く、利用者の入れ替わりが多いほど収益を伸ばすことができます。そのため、駅前や商業施設の周辺など、人の往来が多い立地での経営に向いています。場所によっては高い利回りを狙うこともできますが、その分、周辺環境や競合の変化で収益が左右されやすい側面もあります。
▼駐車場経営のメリット・デメリット
駐車場経営の最大のメリットは、アパート経営を始めるよりも初期費用が少ないことにあります。月極駐車場なら舗装やライン引きだけでも始められ、一括借り上げなら設備などの初期費用は運営会社で負担することが一般的です。いずれの方式であっても、ローンを組んでアパートの建築から始めるよりは低リスクで取り組めるでしょう。
一方、デメリットとしては、アパートなどの建物の賃貸に比べ、利回りが低くなる傾向が見られることです。駐車場経営の実質利回りは、方式にもよりますが、一般的に3%前後と考えられます(所有している土地を活用すれば土地取得費がかからないため、利益率は高めやすいといえます)。
こうしたメリットとデメリットから、駐車場経営は、ハイリターンを狙うタイプの投資ではなく、コストを抑えて安定的に収益を得ることに適した土地活用といえるでしょう。
▼駐車場経営の注意点
アパート経営より低リスクで始めやすい駐車場経営ですが、注意点もあります。代表的なものは、料金の未払いや無断駐車です。いずれも対応に時間や労力を要し、個人では難しい場合があります。一括借り上げ方式や、管理委託サービスを利用すれば、運営会社や管理会社が対応してくれるため、経営方式は事前によく検討することが大切です。
また、税金面においてもアパート経営と異なり、固定資産税・都市計画税の軽減が受けられないことや、相続税の扱いに違いがあることです。
駐車場経営における税金面の注意点は、次回の記事で解説します。
一級FP技能士 石田夏




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