空室対策としての『家具付き物件』、真新しい方法ではありませんが、その効果については、あまり知られていません。そこで、その効果や入居者の反応についてまとめてみました。
家具付き物件は、物件を用意すれば決まるという簡単なものではありません。入居者の対象を絞ることが重要です。では、どんな人が家具付き物件を求めているのでしょうか?
対象として考えつくのは、
・新大学生、新社会
・単身赴任者
・新婚さん
あたりです。入居者の立場に立って考えてみましょう。
まず、新大学生、新社会人は、家具を揃えなければなりませんが、引越し等で出費がかかり、できるだけ余分な費用を抑えたいと考えます。一方で、長く使うものだし、初めての自分の家なので、自分好みの家具を揃えたいと言った拘りもありそうです。
次に単身赴任者ですが、こちらは次の転勤まで(自宅に戻るまで)と考え、できるだけ最小限のモノに抑えたいと、拘りは低そうです。何より、引っ越し代は会社から支給されても、家具代までは手当支給はありません。賃料は会社負担ですので、駐車料同様なるべく賃料に含まれている方がありがたいでしょう。
最後に新婚さんですが、お互いの家具は所有しつつも、サイズや好みの問題で買い替える必要性があります。あとはどこまで品質に拘るかですが、近い将来住宅購入を想定して、あまり良いものは揃えないようにと考えます。
実際の賃貸物件はどうでしょうか。不動産管理会社の情報によると、家具付き物件は、長空物件でも成約になるケースがあり、借り手は主に『単身赴任者』と『新婚さん』とのこと。理由は、先に述べた内容とほぼ同じでした。その他の意外な理由は、単身赴任者と新婚さんは、購入のためにお店に行く手間が省けることや、近い将来家具が不要になった際の廃棄の手間がないことがあるようです。
新大学生、新社会人が少ないのは、家具を自分で選ぶ楽しみがあり、一部には親が費用負担してくれるケースもあるとのことでした。学生向け物件では、レオパレスなども積極的に家具付き物件を出しており、そちらを契約することもあるとのことです。
成約賃料は、家具付き(ダイニングセット、リビングテーブル、ソファー・TV台・ラグ)物件で平均+4,400円です。
家具付き物件は、物件案内時に好評で、実際迷われる人が多いようです。暮らしのイメージが
付きやすく、住宅選びのテンションが高まるとのこと。モデルルームとしての効果もあるようです。
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