賃貸住宅のマンスリー化「テレワークの需要」を取り込む

　テレワークを取り入れた勤務スタイルは、もはや特別なものではなくなっています。以前のような日常が戻るのはまだまだ先になりそうだという見方が広がる中、宿泊業界では「ちょっと贅沢なテレワーク」として新たな需要確保の流れが広がっています。

　中でも業界を驚かせたのは「帝国ホテルのサービスアパートメント」の開始です。高級ホテルならではのサービスを受けられる環境で、テレワークができるとのことで、問合せが殺到しわずか４時間で完売となりました。

これを受けて、ホテルニューオータニや京王プラザホテルなど、高級ホテルの長期滞在プランが次々と登場しています。

▼賃貸住宅の期間貸しニーズ

　賃貸物件においても、テレワークが可能な物件のニーズが増えてきています。

　テレワークを自宅で対応できない会社員は一定数存在し、ネット環境が整わないことや、他の家族が在宅していて仕事ができないなど理由はさまざまです。１ヶ月単位で短期契約ができれば、自宅外でテレワークをしたいと考えている人のニーズを取り込めます。

最近は、短期滞在できるマンスリー物件の検索サイトも登場してきています。どの程度の家賃設定にしているか参考にしてみると良いのではないでしょうか。

　繁忙期は入学、入社、転勤などがあり、ある程度の需要が見込めますが、その後は例年とは異なり、転勤など移動にかかわる動きは減少すると予想されています。空室を避けるためには、賃貸物件のマンスリー化も検討してみることも対策のひとつでしょう。

▼テレワークに必要な設備

　テレワーク需要を取り込むためには、直ぐに仕事ができるような環境を整えておくことがポイントです。必要とされる設備は次の通りです。

• 高速インタネットネット環境

• デスク、椅子

• エアコン

• 冷蔵庫・電子レンジ

• テーブル・ソファなど

　インターネット設備は必須ともいえます。最近ではオンライン会議も盛んで、高速通信のネット環境が求められています。

　自宅のような家具・家電設備までは必要はありませんが、オフィスに設置してある程度の家具家電があれば魅力はさらに高まります。

　さらに、短期貸しのため、なるべく初期費用を押さえた募集条件や水光熱費込みのプランが好ましいと言えます。

　この機会に検討してみてはいかがでしょうか。