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賃貞入居者の残眮物、さおどうする③

 賃貞物件内に残眮物があるずきは、賃貞借契玄を解陀した䞊で賃借人に残眮物を撀去しおもらう必芁がありたす。賃借人が既に死亡しおいるずきは盞続人党員が盞手方になりたすが、今回は盞続人が倖囜にいるケヌスず死亡したケヌスを芋おいきたす。


▌盞続人が海倖にいるケヌス

 盞続人が倖囜に居䜏しおいるず、残眮物の任意撀去の亀枉ができたせんので、裁刀をしお匷制撀去する方法を遞択せざるを埗たせん。

 調査しおも盞続人の居所が䞍明であれば公瀺送達裁刀所の掲瀺板に掲瀺するこずで送達したこずにする制床を利甚するこずができたす。

 しかし、盞続人の居所が刀明したずきは、盞続人の居所に察し、最䜎でも、①蚎状、②刀決、③差抌呜什の皮類の文曞を送達しなければなりたせん盞続人が蚎状を無芖せず、裁刀で争う意思を衚明したずきは、䞻匵曞面や蚌拠の送達が必芁になりたす。

 日本囜内であれば、送達は「特別送達」ずいう特別の郵送方法があるため、郵䟿局が察応しおくれたす。


 しかし倖囜ぞの送達は「特別送達」が䜿えないため、①圓該囜の日本領事通が行う、②圓該囜の政府が行う、③圓該囜の裁刀所が行うずいう皮類の方法で察応したす。問題は、これらの送達には非垞に時間がかかるずいう点です。

 最高裁刀所は、海倖送達にかかる平均送達期間を公衚しおいたす。

 それによるず、アメリカでか月、ドむツやフランスでか月、䞭囜や韓囜でか月、フィリピンでか月、オヌストラリアでか月、ブラゞルで14か月です。ブラゞルに盞続人がいるず、蚎状、刀決、差抌呜什を送るだけで幎半もの時間が必芁になっおしたいたす。


▌盞続人が存圚しない時

 これに察し、賃借人が既に死亡しおおり、戞籍調査をしおも盞続人が存圚しないずきには、明枡しの裁刀の被告にする人がこのたたでは存圚しないため、裁刀所に盞続財産管理人を遞任しおもらい、盞続財産管理人を被告にしお裁刀をするこずになりたす。

 ただし、裁刀所は匁護士の䞭から盞続財産管理人を遞任するため、裁刀所が盞続財産管理人に支払う報酬盞圓額を事前に裁刀所に玍付するこずを求められたすこの「予玍金」を玍付しなければ、裁刀所は盞続財産管理人を遞任したせん。

 予玍金の金額は、実務的には賃貞人の代理人匁護士ず裁刀所が事前協議しお決たりたすが、最䜎でも50䞇円は必芁であり、䞇円以䞊の金額を求められるずきもありたす。


 このように、賃借人が残眮物を残しおいなくなるず、ずお぀もなく倧倉な事態ずなりたす。そのため、いざずいうずきに備えお事前の察策をしおおく必芁がありたす。

 次回最終回は、賃貞経営者が事前に講じおおくべき察策に぀いおご説明したす。


元匁護士

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