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首都圏の賃貸マンション・アパート 「募集家賃動向(2022年6月)」


 首都圏の賃貸物件の平均募集家賃は、マンション・アパートともに全体的に上昇傾向にあります。

 理由としては、東京五輪開催に伴う建設作業員の人手不足で膨らんだ建設コストの家賃への反映、分譲マンション価格の高騰の影響で買い控えをしている層が、グレードの高い賃貸物件にとどまっていることによる賃料相場全体の引き上げと空室の減少が背景にあると考えられています。

 次に地域別に見ていきます。


▼東京23区

 マンションの平均募集家賃は、シングル向き物件と70㎡以上の大型ファミリー向き物件では前年同月比で下落したものの、カップル向き物件とファミリー向き物件は上昇しました。ファミリー向けは2015年1月以降の最高値を更新しています。

 シングル向き、カップル向き、ファミリー向きの3種類に分類されるアパートでは、シングル向き以外が前年同月比で上昇したものの、ファミリー向きは3か月連続の下落となりました。


▼東京都下(23区外)

 マンション・アパートともに全面積帯で前年同月を上回りました。

 マンションはカップル向き・大型ファミリー向き物件が、アパートはカップル向き・ファミリー向き物件は数ヶ月連続で2015年1月以降の最高値を更新しています。ファミリー向きアパートは6か月連続の高値更新です。


▼神奈川県

 マンションは大型ファミリー向き以外の3タイプで前年同月を上回りました。ファミリー向きは5ヶ月連続で最高値を更新しています。

 アパートは全面積帯で前年同月を上回りました。


▼埼玉県

 マンション・アパートともに全面積帯で前年同月を上回りました。

 マンションではカップル向きが5ヶ月連続、ファミリー向きが4ヶ月連続で最高値を更新しました。

 アパートはカップル向きが、2ヶ月連続で最高値を更新しています。


▼千葉県

 マンション・アパートともに全面積帯で前年同月を上回りました。

 マンションはカップル向き・大型ファミリー向きで最高値を更新、アパートはカップル向きが7ヶ月月連続で最高値を更新しています。


 ここ数年のテレワークの増加により、住まい探しに通勤アクセスよりも趣味や家族との時間に重点を置く郊外化の傾向がでています。

 今後も、駅からの距離よりも設備の充実や周辺環境への比重が高まっていく可能性が予想されます。

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