毎年1月~3月にかけて繁忙期と言われる賃貸業界ですが、今年はどんな年だったのでしょうか?現場スタッフのヒアリングを経てレポートします。
▼新入学生早・晩/社会人中盤
ここ10年くらいの傾向として、新入学制が12~1月の早期と3月に入ってからの晩期に分かれる傾向があります。これは推薦入試と国公立大志の強まり、現役志向が影響していると考えられます。
また、2月を中心に単身社会人と転勤を伴うファミリー層が動きました。
さらに今年は引越し業者を抑えられない“引越し難民”が多発していて、4月に入ってからの引越しを余儀なくされるケースも増えています。
▼ポータルサイト2強とスマートフォン探しの増加
ポータルサイトと言えば、SUUMOとLIFLE HOME‘S(以下HOME’S)が2強ですが、今年は2社共にキャッシュバックキャンペーンを実施したため、より反響が2社に集まりました。
先に仕掛けたのはSUUMOですが、ほぼ全員が対象となるキャンペーンであったため、申込者が殺到し、2月早々に抽選に切り替えられる程の盛況ぶりでした。遅れてHOME‘Sも実施しましたが同じような盛況ですぐに終了してしまいました。
もう1つの特徴として、スマートフォンの利用者、中でも「アプリ」で物件探しをする人が増えています。検索のしやすさや保存機能などがあり、繰り返し物件探しをする人には使いやすくなっています。
このようにいつでもどこでも物件探しができる傾向が強まった結果、不動産会社に行ってから探そうと考える人は減る傾向にあります。よりネット掲載の重要性が増していると言えます。
▼決まりやすい物件
今年良く決まった物件の特徴として、
①初期費用の低い物件
②築浅・LDK物件
があります。
①の初期費用は、引越しにあまりお金をかけたくない意向と敷金0・礼金0などの物件が増えてきたことが相まって、決まる確率が高くなってきています。しかし、単に初期費用が低いと言うよりは、住みたいと思ういくつかの候補物件の中で初期費用の安価な物件が決まる傾向にあります。やはり物件づくりは基本と言えます。
②の築浅・LDK物件も人気が高く掲載されれば早い物だと3日で申込が入る盛況ぶりでした。築浅は設備面での充実度が高く、LDK物件はファミリーに人気で希少性が高く、地域を超えて探す人も多くいます。
いずれの特徴も地域に限らず共通する今時の探し方です。選ばれる物件づくりと条件設定は繁忙期に限らず有効なものと言えます。
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