大家さんにとって空室発生は家賃収入が減るので出来るだけ早く埋めたいですね。
ところが、部屋はきちんとクリーニングを施して清潔な状態にも関わらず内見があっても契約に至らないことが良くあります。
これにはいろいろと原因がありますが、一番多いのは共用部の印象が良くないことです。
▼共用部の重要性
現在の部屋探しはWebサイトに掲載している情報を元に候補を絞ります。
Webサイトでは外観、室内の画像が掲載されていて、それが内見のきっかけ作りとなります。
ところが実際の内見ではWebサイトで紹介されていない部分も見て判断します。例えば玄関アプローチ、エントランス、廊下、エレベーター、駐輪場、ゴミ置き場など。これらの状態が部屋を決める際のポイントになります。
エントランスを開けたとたん、ポスティングで溢れた共用ポトを見たら内見者には管理が行き届かない物件と言う印象が残ります。階段の手すりが汚れていたりすれば清掃が十分でないと感じます。そして、一旦悪い印象を与えてしまうと例えこの後で見る部屋がどんなに素敵でも最初の悪印象を覆すのは容易ではありません。
最近はどの部屋もきちんとリフォームされているので共用部の良し悪しが決め手になっています。しかし、予算の制約がある為、これらの共用部の整備は十分でありません。
また、大家さんは自分の物件をひいき目に見てしまい、汚れているとか古臭いとか感じなくなっています。これを大家目線と呼んでいますが、内見者目線とは大きくかけ離れている場合も。
▼すぐにできる対応策
共用部の重要性を理解しても、改善する為に多額の費用がかかるのであれば躊躇してしまいます。まずは、次のようなあまりお金のかからない策を優先して実施しましょう。
1.掃除を徹底する
まずは清掃をきちんと実施しましょう。古いのと汚いのとは違います。古くてもきちんと手入れが行き届いていれば印象は良くなります。
2.少ない費用でできる対策を打つ
例えばエントランス部に絵を飾ったり、花を置いたり。掲示板を常にきれいな状態にする(掲示物をラミネート加工する)駐輪場にサイクルポートを付け、自転車がきれいに並ぶ様にする。
大家さんは自分の物件を育てて行くことが大事です。大事に育ててあげれば優良な入居者に恵まれ、収益も安定します。是非、共用部にもっと注目して良い物件に育てて下さい。
不動産オーナー 加藤隆
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