アパート・マンションなどの集合住宅では、建物や設備に関する法定点検の実施が求められています。点検には、義務付けられているもの、任意のものに大別されますが、特に気を付けたいのが義務化となっているものです。
そこで今回は、法定点検をテーマに前編、後編に分けてご紹介していきます。
▼法定点検は入居者の安心・安全を確保するもの
義務付けされている法定点検は、建物の状態や災害時の避難経路、飲料水の品質などを
定期的に点検することで、入居者の安心・安全を確保するための重要とされているものです。点検によって、修繕が必要な場合は適切な対処を行い、住環境を整備する必要があります。
点検は「建築基準法」「消防法」「水道法」などで定められた内容・期日で実施されます。
▼未点検はペナルテイも
もし、点検を怠った場合には、罰金など一定のペナルティが課せられることがあります。また、法定点検は、それぞれ専門の有資格者が行うこととされており、誰でも点検ができるものではありません。そのため、一般的には管理会社に法定点検を依頼することが多いでしょう。なお、点検には任意点検もあります。機械式駐車場、自動ドア、宅配ボックス、防犯カメラなどは任意点検とされています。義務ではありませんが、きちんと作動していなければ、不便が生じる部分ではあるため、点検はできるだけ行いましょう。
▼義務付けされている法定点検
アパート・マンションで実施すべき法定点検は図の通りです。
消防用設備点検は、避難経路の確保などの観点から、入居者に許可を取り、ベランダなどに設置されてる避難設備の点検を行う必要があります。また、簡易専用水道管理状況点検では、給水を一時停止して行うこともあるため、入居者に対してアナウンスも必要です。
次回は、それぞれの法定点検の具体的な内容について解説していきます。
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