空室対策のひとつとしてスタンダードになりつつあるのが「ホームステージング」でしょう。
ホームステージングとは、募集中の物件に家具や家電、照明や植物など実際の暮らしをリアルに再現したモデルルームのような演出です。
物件情報やチラシ広告などで目にしたことがあっても、ホームステージングをすることで本当に効果があるかわからず、本格的に取り組めていない大家さんもいるのではないでしょうか。
そこで今回は、一般社団法人日本ホームステージング協会が実施した実態調査「ホームステージング白書2021」をもとに、最新のホームステージングについてご紹介します。
▼ホームステージングの効果
実態調査によると、選ばれる物件の空室対策として、ホームステージングに効果はあるかという質問に対し、非常に効果があったが42.9%、少し効果があったが45.2%と約88%が効果があったと回答しています。
そもそも、ホームステージング事業者からの回答は2020年よりも増加しているため、近年の需要増加を色濃く反映しています。
▼ポイントは暮らし方の提案
ソファやテーブルなどの家具を、ただ配置するだけでなく、暮らし方やコンセプトスタイルを提案するホームステージングが、より成約効果が得られる傾向があります。
最近では、不動産会社の営業担当者や大家さんが設置するだけではなく、インテリア演出のプロであるコーディネーターに依頼するケースも出てきています。
管理会社では、自社でインテリアコーディネーターを育成する企業が出てきており、今後はますます「提案型ホームステージング」での差別化が求められることになりそうです。
▼気軽に取り入れられる素材も
興味はあってもなかなか実行に移せない理由のひとつが、家具の搬入搬出の手間ではないでしょうか。このような悩みの解決策として、近年はプラスチック製段ボール素材の家具なども登場しています。
一般的な家具よりも軽く容易に持ち運びができることで、ホームステージングの度にトラックを準備する必要もありません。また、素材が安価で複数のホームステージングを行う場合でもコストが抑えられるのがメリットです。
物件が与える第一印象は非常に重要です。一度にたくさんの物件に導入できないとしてても、効果を検証するために、一部の物件で取り組んでみてはいかがでしょうか。
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