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土地活用としての駐車場経営②駐車場は相続税対策になるか

  • ジンヤ
  • 5 時間前
  • 読了時間: 3分

▼駐車場経営と相続税の関係

 前回は、駐車場経営の基本的な仕組みについて解説しました。今回は、駐車場経営を行う際に気をつけたい税金の扱いを紹介します。


▽相続税の仕組み

 相続税は、故人の財産などから計算される課税価格に対して計算される税金です。

 仕組みを簡単に説明すると、すべての遺産の評価額の合計から基礎控除(3千万円+法定相続人の数×6百万円)を差し引き、その残額に相続税率をかけて計算します。つまり、財産の評価額が少ないほど、相続税も少なくなります。


▽駐車場の評価額

 故人の遺産である土地の評価額は、その用途などによって変わります。駐車場であれば、さらに賃借権の有無によって変わります。

 まず、自分で月極駐車場などを管理・運営している場合は賃借権が存在しないため、自用地(他者に貸していない土地)と同じ評価となります。

 続いて、業者に土地を一括借り上げしてもらい、その業者が、たとえばコインパーキング等を設置し、土地を管理している場合には、自用地の評価額から賃借権に相当する額を差し引きます。この賃借権に相当する額は、契約の残存期間に応じて、自用地に次の割合を乗じて計算します。

 なお、状況によって賃借権の額が高くなることがあります。たとえば、賃借権の登記がある場合や借主が堅固な構築物を建てているような場合、「地上権に準ずる権利」とみなされ、減額割合が右記の倍になるケースもあるのです。自己判断せず、税理士などへ相談しましょう。


▼アパート経営との比較

 アパート経営の場合、建物の評価額が自用の3割減、土地もおおむね1~3割減となります。これに比べると、駐車場経営による相続税の節税効果は限定的です。もし、駐車場経営を相続税対策としても活用したい場合は、次の「小規模宅地等の特例」の適用が重要になります。


▽小規模宅地等の特例とは

 駐車場として活用している土地でも、「小規模宅地等の特例」を適用することで、貸付事業用宅地等として2百㎡までの部分の評価額を半減できる可能性があります。個人経営でも一括借り上げでも対象になり得るため、自用地と同じ評価になるケースでも、相続税対策にならないわけではありません。

 たとえば、更地のままであれば自用地として評価されますが、それを月極駐車場などに転用すれば、この特例によって評価額を減らせる可能性があるのです。

 小規模宅地等の特例の適用には、満たすべき要件が数多くあります。駐車場経営による相続税対策を考えている方は、まずは税理士に事前相談をすることがおすすめです。


▼空き家がある場合の注意点

 駐車場にしたい土地が更地ではなく、空き家の敷地となっている場合、さらに注意したい点があります。

 まず、その空き家を取り壊すと、毎年納める固定資産税・都市計画税が数倍に上がります。家が無くなることで「住宅用地の軽減措置」が適用されなくなるためです。

 また、相続した土地の場合、その空き家が故人の住まいであったなら、駐車場経営をすることにより、土地や家屋を売却する際に使えたはずの「譲渡所得の3千万円控除」が適用できなくなる場合があります。もし、将来的に売却を視野に入れている土地であれば、駐車場へ転用する前に、税理士へ相談しましょう。

   一級FP技能士 石田夏

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