賃貸アパートにEV充電器設置の是非
- ジンヤ
- 2 日前
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EV(電気自動車)の普及推進のため、東京都では2025年4月から一定規模以上の新築のマンション・商業施設・オフィスビルの駐車場にはEV充電設備の設置が義務付けられました。今回は、設置が義務付けられる対象物件と、賃貸アパートにおいてEV充電器の設置が空室対策につながるかどうかを考察していきます。
▼都内新築物件は設置義務
都内の新築物件に義務付けられるEV充電器設置の基準は大規模建築物(延床面積2千㎡以上)と中小規模建築物(延床面積2千㎡未満)で異なります。
大規模建築物については、5台以上の専用駐車場がある場合は、駐車区画数の20%以上のEV充電設備および駐車区画数の50%以上のEV充電設備用配管等の整備が義務付けられます。また、10台以上の共用駐車場がある場合は、1台以上のEV充電設備および駐車区画数の20%以上のEV充電設備用配管等の整備が義務付けられます。
中小規模建築物については、集合住宅において、10台以上の駐車がある場合は、1台以上のEV充電設備の設置および駐車区画の20%以上の配管等の整備が義務付けられます。
▼EV充電器設置は普及率次第

EVや、電気モーターとガソリンエンジンの両方を搭載したプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及率は高くありません。そのため、賃貸アパートにEV充電器を設置することが、そのまま利益に直結しない可能性もあります。このあたりは世の中の動向を見極めて判断する必要があります。
住宅に設置するEV充電器には、コンセント型とケーブル一体型があり、コンセント型は数万円程度で導入できるものの、ケーブル一体型よりも充電時間がかかり、誰がどのくらい使用したかを把握できず、充電費用を入居者に個別請求することは難しいというデメリットがあります。
ケーブル一体型は、機能性に優れ利用料も個別に徴収でき、入居者への訴求力が高く、家賃にも反映しやすい点はメリットです。一方で200万円程度の費用がかかる点がデメリットです。
▼今、EV充電器設置を設置するメリットはあるか
EVやPHEVの普及率は現段階において高くないものの、徐々に一般化してきています。このことから、EV充電器がある住宅にしか引越せない人が出てくることや、ポータルサイトの絞り込み項目に「EV充電器」が追加される可能性があります。さらには、国を挙げてEV推進している今だからこそ、導入のための補助金制度が充実しているともいえます。
現在の入居者層や将来的な普及を見越し、今のうちに補助金を活用し
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