平成31年4月に「平成30年住宅・土地統計調査」の「住宅数概数集計」の結果が公開されました。
「住宅数概数集計」とは、総住宅数、空き家総数等の概数を、確定数に先駆けて公表される結果のことです。
注目は、話題の空き家率になります。
▼総住宅数は3%増加
平成30年の総住宅数は約6242万戸で、前回調査(平成25年)から3%の増加となりました。総住宅数の増加数が最も多かったのは、東京都(31万戸)、次いで神奈川県(15万戸)、千葉県(14万戸)、埼玉県(9万戸)です。この1都3県で、全国の増加数の4割を占めるという結果になりました。
総住宅数は昭和63年から増加を続けていますが、これに対し増加率は平成15年から縮小が続いています。
▼空き家率は過去最高をマーク
平成30年の空き家総数(賃貸住宅、別荘などの二次的住宅、区分不明の空き家などを含む空き家数)は約846万戸で、前回調査から3.2%の増加となりました。また、空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)は、過去最高の13.6%をマークしています。
▼空き家率が高低ランキング
二次的住宅を除き、空き家率が最も低かった都道府県は、沖縄県の9.7%です。逆に最も高かったのは和歌山県18.8%でした。
▼賃貸住宅の空き家数は?
空き家総数のうち、賃貸住宅の数は、約431万戸で、前回の429万戸をやや上回りました。ただし、 区分不明な家屋を含む「その他」も多いため、なかなか実態を把握するのは難しい状況です。
【住宅・土地統計調査とは】
住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯の保有する土地等の実態を把握し、その現状と推移を明らかにする調査です。昭和23年以来、5年ごとに実施され、平成30年の調査は第15回目にあたります。結果の公表は、「住宅数概数集計」及び「住宅及び世帯に関する基本集計」が調査後1年以内に、「住宅の構造等に関する集計」及び「土地集計」が調査後2年以内となります。
ファイナンシャルプランナー 石田夏
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