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【空室対策】繁忙期に決まった物件・決まらなかった物件

更新日:2018年11月1日

 2017年の繁忙期も終わり、一段落ついたところです。そこで、今年の繁忙期を少し振り返りたいと思います。

 お客様の動きは、いたって例年通りといった印象を受けました。特段景気の大きな変動があるわけでもなく(あっても賃貸業界は影響を受けにくいのですが)、学生、新社会人、転勤者、いずれも順調に動いていました。

 しかし、動きがない、例年通りというのは、賃貸経営にとっては決して良い風が吹いているとは言えないのです。なぜなら、新築借家(アパート・マンション)の建築が堅調であるため、賃貸住宅のストック数は増加しているからです。ちなみに、新築借家は年間40万戸のペースで建築されており、これは、分譲、持ち家と比べて1.5倍以上の建築戸数です。


国土交通省「新設住宅着工統計」を元に作成

 世帯数が横ばいに近い状態ですので、この新築戸数は、既存住宅の退去者を増やしている要因と言わざるを得ません。

 しかし、ありがたいことに、年々新築や築年数への拘りが減っていて、空室が埋まらない理由は一概に物件の築年数ではないことがリクルート社等の調査で分かっています。では、どのような物件がこの繁忙期に決まり、一方で決まらなかったのかをお伝えしていきます。


 まず、決まらなかった物件の特徴として、物件の特徴に欠けることが共通しています。

 いたって問題や不備がない物件が思いのほか苦戦しました。これは、お客様が多くの物件を選べる状況にあって、横並びか特徴のない物件は選ばれる率が低くなったということだと思います。その典型として、マンションが苦戦を強いられました。一昔前であれば、好んで選ばれたマンションですが、今はそうではないようです。


 一方で決まった物件の特徴として、バリューアップリフォームがなされた物件、外壁、エクステリアなどをやり直した物件、初期費用を格安にした物件の多くが決まりました。これらから言えることは、何か物件としての特徴があるという事だと思います。物件の特徴がある=不動産営業マンがお勧めしやすいとも言えます。不動産会社間の競争も激しくなってきていることから、いかに魅力的な物件を勧めて自社で決めて頂くかは、一つのセールス手法になっています。中にはその流れに乗り、満室になった物件もあります。


 年々厳しさを増す賃貸物件ですが、選ばれるための工夫がオーナー側にも必要になってきていると言えます。

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