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賃貸不動産経営の実情 70歳からの新築建て替え①

 不動産の空室が年々増える状況下で、老朽化していくアパートをどうしていくかは、賃貸経営の大きな悩みではないでしょうか。

 そこで、今回新たに建替えをされた加藤オーナーのリアルボイスをお届けしたいと思います。


▼概要・経緯

 私は東京都練馬区に住む今年72歳になる加藤隆と申します。2007年に定年退職後両親の所有する築45年のアパート経営を引き継ぎ大家となりました。

 当時、建物は老朽化し空室ばかりの状態でした。そこで退職金を投入して外国人向けシェアハウスに再生しました。年々増加する外国人の賃貸需要に支えられ長きに渡り高収益をあげてきました。

ところが、2020年からコロナ禍により外国人の入国が制限され急激に需要が減少し、常時満室だったシェアハウスも入居率が50%を切るようになってしまいました。

 また、建物も築60年と老朽化していたこともあり、建て替えすることにしました。

 同時にアパートに隣接している築60年の実家と築70年の戸建賃貸も空き家となっていましたので、こちらも全部解体し、新たに賃貸住宅を建築することにしました。

 外国人向けシェアハウスの場合、管理会社が事前に通知すれば系列の別物件に移動できる

ので退去は3カ月で完了しました。

 その後、3棟とも解体に入り、2021年1月末には500㎡の更地となりました。


▼将来を見据えた土地活用の検討

 現在私は70歳を超えています。この年代になると相続のことも考慮しなければなりません。その為、将来土地を必要に応じて一部売却できる様にしたいと考えました。

 そのような条件を元に考えると大規模なマンションではなく、小規模な建物を複数建築することになります。現在の敷地は4m道路に接道している旗竿地なので、一部隣接する自宅の土地も含めて考えないといけません。

 検討した結果、2棟の戸建(A,B棟)、一棟のテラスハウス(C棟)とすることにしました。


▼特徴づけと一部売却

 都内の賃貸住宅は容積率一杯に建てられているものが殆どですが、近隣はゆったりとした住環境に恵まれています。その環境に調和する様に敷地内にパティオ(中庭)としてゆとりの空間を確保しました。都内ではパティオのある賃貸住宅は殆どないので差別化を図る上でも有効だと思います。

 全体レイアウトを検討している時、偶然娘夫婦が近所に転職した関係で家が必要になりました。その為に、A棟の用地を売却することになりました。

 このことにより新築資金負担が軽くなり、同時に所有する土地の面積が減るため相続税も軽くなることになりました。

 その後、具体的な建物の詳細の検討に入りました。(続く)


不動産オーナー 加藤隆

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