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賃貸物件の防犯対策で差別化を図ろう②「建物内の専用部編」

 賃貸物件の防犯対策への取り組みは、今や避けては通れないものでしょう。前回の防犯対策「外回り編」に続き、今回は「建物内の専用部編」として防犯対策を紹介します。


▼専用部での基本的な防犯設備

 住人の部屋となる専用部で基本となる防犯設備を改めて確認していきましょう。

◆ディンブルキー

 玄関の鍵を防犯性の高いものにすることは、基本的な防犯対策のひとつでしょう。簡単に開けることのできないディンプルキーや鍵のダブルロックを採用するなど、ピッキング対策をすることは有効です。

 最近ではデジタルキーやスマートキーなど、ピッキング対策としても有効な鍵が登場しています。


◆TVモニター付インターホン

 訪問者の顔が認識できるTVモニター付きインターホンは、一人暮らしの世帯も、小さい子供が留守番をしている世帯も安心度の高い設備ですね。エントランスにオートロックシステムがある場

合は連動していることが多く、顔を認識してからロック解除をすることで、関係者以外が建物内に侵入する危険性が少なくなります。

 比較的安価に取り付けが可能な設備ですので、更新時などにサービスすると良いでしょう。


◆防犯用の窓フィルム

 窓からの侵入は意外と多いものです。ガラスが割れにくい防犯フィルムを貼ることや、窓用の補助鍵を付けるなど、窓回りの防犯対策も有効です。


▼外部のセキュリティ強化が油断につながることも

 実は、セキュリティ対策を強化すればするほど、入居者の防犯に対する危機感が低くなる傾向があります。たとえば、エントランスにオートロックシステムがある場合、「住人以外の人は建物内に入ってこない」という先入観が生まれます。実際に窃盗に関わった犯罪者が「建物内で会った時に会釈をすれば、不自然に思う人はいなかった」と証言しています。

また、3階以上に住んでいる入居者は、「この高さなら安全だろう」と油断して、外出時に窓を施錠しないことも多く、侵入者はその隙を狙って高階層の部屋に侵入している事例が多くあります。

 たとえ防犯対策を万全にしていても、入居者個人の防犯への危機意識は常に持ってもらえるようにする必要があります。


 防犯意識の高いマンションでは、普段からあいさつ運動を奨励し、普段見かけない人がいたら目に付くようにしています。

 ハード面の整備に加えてソフト面の対応が進めば、防犯力の高い集合住宅と言えそうです。



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