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不動産業界のAIはここまで進んでいる <管理会社編>

 前回に引き続き、「不動産業界×AI」としてご紹介していきます。今回は「管理会社編」です。

 まずは、AI(人工知能)のおさらいからですが、AIは自己学習ができる特性があり、物や人の認識、文章の理解や作成、データ類の自動処理などさまざまな事に応用できるものです。


▼業務効率化・自動化

 AIを活用することで業務効率化が図れます。バックオフィス業務はAIが得意とする部分であり、物件情報の作成など定型処理にAIの自動作成を活用することで人為的なミスを減らし勤怠時間に左右されることなく業務が進められます。

 従業員1人に当てられていた業務の一部をAIに任せることで、利益に直結する業務に集中できます。すでに兆しが見える人材不足の対策にも役立つでしょう。


▼データ分析の強化

 AIの分析能力を活用して、顧客対応の強化が可能です。膨大なデータから特定の要件で抽出したり、物件紹介への検索もスムーズに行えます。処理能力の速さを最大限に活かすことで、顧客が求める機会を逃すことなく対応できます。


▼新しいサービスの提供

 今まで不可能と思われてきたサービスにもAIが活用されています。企業サイトに出てくるチャット窓口もその一つです。顧客の質問に対し、AIオペレーターが適切な回答を返信します。

 物件探しに応用した場合、顧客が希望する条件の検索結果を迅速に紹介することが可能になります。単に物件検索ができるのではなく、AIとの対話をプラスすれば、成約につながる可能性が髙くなります。


▼不動産業界のAI利用状況

 実際、不動産業界ではどのくらいAIを利用しているのでしょうか。不動産業務におけるAIの利用状況を調査した内容を見ますと、「生成AIを業務で使いたいか」という質問に対し、約6割が「使いたい」と答えています。また、「生成AIを業務に使っているか」の質問には、約1割が「使用している」と答えています。


▼管理会社の活用事例

①顔認証セキュリティシステム

 セキュリティ対策がどのレベルで行われているかは空室対策にもつながる部分です。AIによる顔認証システム導入により、より安全で強固なセキュリティが可能です。


②物件管理データの効率化

 顧客管理とともに物件維持管理も含めた大量のデータを持つことで、さまざまな顧客情報や物件管理情報を一元管理できます。必要な情報を即時に取り出すことができるため、バックオフィス業務の時間を削減できます。


 不動産業界でのAI活用は、これからも間違いなく増え続けるでしょう。AIができること、人ができることを上手に線引きしながら、オーナー様と管理会社で連携して活用していく形が望ましいといえます。

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