繁忙期に向けた効果的な空室対策を「共用部編」「設備編」「条件編」の3回に分けてお届けしています。
初回の「共用部編」に続く今回は「設備編」です。空室対策や既存入居者の満足度向上・退去抑制につながる入居者向け設備を紹介します。
▼設備を更新し賃料アップ
アパート運営の方針として「古い設備だから相場家賃より安くしている」というオーナーは多いでしょう。しかし、入居者の多くが「安いからといって許容できるものではない」と考えているものもあります。その代表格が「バランス釜」「屋外洗濯機置き場」「和室」「電気コンロ」です。
これらは男女問わず人気がありません。これらの設備が1つでもあるだけで入居する物件の候補から外れる可能性が非常に高くなりますので、該当する場合は早急なリフォームをおすすめします。
和室は寝室だけではなく居室すべてが和室の場合に敬遠されやすくなります。
ただ、近年は琉球畳という、畳縁がなく形も正方形のものが注目されており、カーペットやクッションパネルのようにフローリングに置いて使用するケースもあります。
寝室だけが和室の場合には、琉球畳に変更すれば、リフォーム費用を抑えつつ空室対策効果が期待できるでしょう。
また、電気コンロも出力不足などを理由に敬遠される傾向があります。
敬遠されやすい設備はリフォームして更新すれば、空室対策だけでなく賃料のアップも期待できるものになります。
▼費用抑えた設備更新
トイレや浴室などの設備は問題がないものの、入居者がなかなか決まらない場合には設備をプラスして物件の魅力を高め、差別化を図ることを検討してみてください。
比較的安価に設備導入ができ、効果が高いものには「TVモニター付きインターホン」「エアコン」「室内物干し」「温水洗浄便座」が挙げられます。
特にエアコン、TVモニター付きインターホンは必須設備として上位にランクインしていますので、必要性は高いでしょう(図参照)。
室内物干しは道路に面している1階の部屋に設置すれば、女性の入居獲得につながります。そして温水洗浄便座は、意外と必須条件にしている人が多い設備です。また、温水洗浄便座は平均的な賃料の物件には設置されていないことが多く、差別化が図れる設備です。
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