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建築基準法の主な改正ポイント(2024年4月〜)

  • ジンヤ
  • 9 時間前
  • 読了時間: 2分

 脱炭素社会の実現に向け、2025年4月から建築基準法が改正されました。これにより、建物の構造や仕様における基準が変更されました。

 改正建築基準法では建築分野での省エネ化の加速と木材利用の促進が目標として掲げられています。

 木材は木を伐採してつくるため、脱炭素とは逆方向の行動のように思われるかもしれません。しかし、木は伐採されて木材となっても、それまでに取り込んだ二酸化炭素は木材として利用されている間も固定されるため、木材利用は脱炭素のためには実は理にかなった行動となります。

 さらに改正のポイントについて説明します。


▼全ての新築建築物に省エネ基準適合を義務付け

 2025年4月以降、新築の建築物は省エネ性能の計算結果を持って省エネ適合性判定を受けることが義務付けられました。

 違反した場合罰則があり、届出義務を怠ったり、虚偽の届出をして工事を着手した場合、50万円以下の罰金、省エネ基準に適合しない建築物の場合は、是正の指示や命令が出され、それに従わない場合は100万円以下の罰金が科されることもあります。


▼4号特例の縮小

 これまで、2階建て以下で延べ面積500㎡以下の木造建築物は、建築士(工事管理士)が設計・工事監理が行った場合には建築確認・検査において構造規定などの一部の審査が省略できる特例制度(4号特例)が設けられていました。

 これが木造平家かつ延べ面積200㎡以下の建築物のみに縮小されます。つまり、平家かつ延べ面積200㎡以下の建築物以外の建築物は、構造によらず、構造規定等の審査が必要になります。また、建築確認では従来の構造等の安全性の審査に加え、省エネ審査も加わります。


▼構造計算の合理化

 断熱性の向上などのニーズから高層木造建築物の需要が高まっています。高層化が続く木造建築物を円滑に施工するため、改正後は、「3階建て以下かつ、高さ16m以下」までの木造建築物は、簡易な構造計算で建築可能です。

 これまで一級建築士しかできなかった業務が二級建築士も設計を手掛けられるようになります。ただし、従来よりも構造計算が必要になる規模は引き下げられ、延べ面積300㎡超からとなります。

 建築確認手続きが複雑化し、遅延の原因となることが懸念されていますので、注意が必要です。

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